Journal
Stories, ideas, and field notes from T2.
Inside the Design
— The thinking behind T2 gear
Text by Saori Hase
Illustration by Heisuke Kitazawa
『Inside the Design』は、ファッションの現場に長く身を置くことで
独自のデザインへの視点を培い、自身もウルトラランナーであるライターの長谷智織が、
『Tabisuke Tabizo』のプロダクトをデザインの視点から読み解く連載コンテンツです。
“最適なフィッティング”を追求する『Tabisuke Tabizo』のテック開発とパターン設計,
素材とカラーの選定や縫製方法の採用に至るまで、
北鎌倉のアトリエで行われるデザインの“Inside=内側”をプロダクトを通して紹介します。
Episode 1では新作ランニングベルト『T2 Ultra Belt』の
“Inside”を数回に分けてお届けします。
『Inside the Design』は、ファッションの現場に長く身を置くことで独自のデザインへの視点を培い、自身もウルトラランナーであるライターの長谷智織が、『Tabisuke Tabizo』のプロダクトをデザインの視点から読み解く連載コンテンツです。
“最適なフィッティング”を追求する『Tabisuke Tabizo』のテック開発とパターン設計、素材とカラーの選定や縫製方法の採用に至るまで、北鎌倉のアトリエで行われるデザインの“Inside=内側”をプロダクトを通して紹介します。
Episode 1では新作ランニングベルト『T2 Ultra Belt』の“Inside”を数回に分けてお届けします。
Episode 1
T2 Ultra Belt
Chapter 1: 起点
真夏日のアトリエデビューと、
白いベルト
ご縁をいただき、8月から『Tabisuke Tabizo』(以下T2)でお手伝いを始めた。 MYOG好き程度の自分の拙い技術でもお役に立てればと、アトリエに通い始めたばかりの頃だった。
北鎌倉のアトリエは各々の作業に没頭し、流れる『backspace.fm』のdrikinさんたちの声とミシンの音がこだまする、とても心地よい空間だ。
突然、笑い声や楽しそうな話し声がアトリエに響いた。
その話の中心にあるのは開発中の真っ白なプロダクト。
今回のお話は、その真っ白なプロダクト『T2 Ultra Belt』の誕生ストーリーについて。
モックアップと、
『LAKE BIWA 100』。
新たなウエストベルトが生まれるきっかけは2024年に遡る。
当時開発中であった『T2 Ultra 10』の「XSサイズ」の製作に協力していた、「いっちー」の愛称でお馴染みの市村浩美さんから出たこの質問だ。
『LAKE BIWA 100』で実際に使用した『T2 Ultra Belt』の初代モックアップ(T2ではサンプル前のサンプルをこう呼ぶ。インダストリアルデザインの業界では形を見るための機能を持たないサンプル)を、私はアトリエで見せてもらった。
ネイビーにボルドーの差し色、少し擦れた跡の残るモックアップを手にしながら、どんな旅をしてきたんだろうかと想像してみる。
41時間47分24秒かけて市村さんと共に比良レークハウスへ辿り着いたその初代モックアップは、長旅で得られた貴重なフィードバックと共にアトリエへと帰還した。
そしてここから本格的な『T2 Ultra Belt』の製作が始まった。
開発を支える
ふたりの小柄ランナー。
156cmの私にぴったりのベストはなかなか見つからず、仕方なくSサイズをリサイズして使用するなど、サイズ選びはいつも悩みの種だった。
運動中(走行中)のフィッティングが重要になるハイドレーションベストのグレーディングはアパレルにはない複雑さがあり、また小さいサイズの生産個数は決して多くないため、おそらくメーカーとしてはあまり気が進まないサイズであろうことはマーケットを見れば明白である。
ほかのサイズと変わらぬフィッティング機構を備え、さらに容量も担保しなければならない小さいサイズは開発難易度が必然的に高いのだ。
もうとにかく大変! でしかない「XSサイズ」の開発は、少数派のニーズに応えるため市村さんともうひとり、T2のプロダクトアドバイザーで同じく小柄な柳村香菜さんの二人体制で進められていった。 ふたりの小柄ランナーが開発に携わるこのXSサイズこそ、『T2 Ultra Belt』の核心と言えるだろう。
次回は、『T2 Ultra Belt』が「形」になるまでの開発について。
長谷智織
はせ・さおり。兵庫県神戸市出身、神奈川県藤沢市在住。
サーフィンとハイキング、そしてセレクトショップ販売員として培ったフットワークの軽さと好奇心は、2019年の関東転勤を機にトレイルランニングへと向かう。その年、会社の先輩に誘われ出場した『Madarao Forest Trails』をきっかけに、山を走る魅力に惹かれ、2022年にさらなるウェルネスな暮らしを求めてアパレル企業を退社。人生で一度はという思いで挑んだ『Mt.FUJI 100』を経て、ウルトラディスタンスの世界へと歩みを進める。
「迷ったら楽しい方」をモットーに、好奇心の赴くまま各地のコミュニティや人とのつながりを広げながら、100マイルレースへの挑戦とともに自分らしいペースで日々を重ねている。
人気のトレイルランニング系ポッドキャスト『さかみち』の二代目パーソナリティとしても活躍中。
Instagram
長谷智織
はせ・さおり。兵庫県神戸市出身、神奈川県藤沢市在住。
サーフィンとハイキング、そしてセレクトショップ販売員として培ったフットワークの軽さと好奇心は、2019年の関東転勤を機にトレイルランニングへと向かう。その年、会社の先輩に誘われ出場した『Madarao Forest Trails』をきっかけに、山を走る魅力に惹かれ、2022年にさらなるウェルネスな暮らしを求めてアパレル企業を退社。人生で一度はという思いで挑んだ『Mt.FUJI 100』を経て、ウルトラディスタンスの世界へと歩みを進める。
「迷ったら楽しい方」をモットーに、好奇心の赴くまま各地のコミュニティや人とのつながりを広げながら、100マイルレースへの挑戦とともに自分らしいペースで日々を重ねている。
人気のトレイルランニング系ポッドキャスト『さかみち』の二代目パーソナリティとしても活躍中。
Instagram
北澤平祐
きたざわ・へいすけ。イラストレーター、作家。横浜市生まれ。川崎市在住。
アメリカに16年間在住後、帰国、イラストレーターとしての活動を開始。書籍の装画や、洋菓子フランセのパッケージ、アフタヌーンティー、サンリオとのプロダクト、ココスのメニューなど幅広い分野でイラストを提供。2026年『ユニコーンレターストーリー』(集英社/ホーム社)で、第41回坪田譲治文学賞を受賞。その他の著書に『しおりとめくり 北澤平祐作品集』(PIE)、『ゆかいようかいノート』(小学館)、『ひげがながすぎるねこ』(講談社)、『ルッコラのちいさなさがしものやさん』(白泉社)などがある。
Instagram
オフィシャルサイト:www.hypehopewonderland.com
北澤平祐
きたざわ・へいすけ。イラストレーター、作家。横浜市生まれ。川崎市在住。
アメリカに16年間在住後、帰国、イラストレーターとしての活動を開始。書籍の装画や、洋菓子フランセのパッケージ、アフタヌーンティー、サンリオとのプロダクト、ココスのメニューなど幅広い分野でイラストを提供。2026年『ユニコーンレターストーリー』(集英社/ホーム社)で、第41回坪田譲治文学賞を受賞。その他の著書に『しおりとめくり 北澤平祐作品集』(PIE)、『ゆかいようかいノート』(小学館)、『ひげがながすぎるねこ』(講談社)、『ルッコラのちいさなさがしものやさん』(白泉社)などがある。
Instagram
オフィシャルサイト:www.hypehopewonderland.com

